Brillia くらしのコラム

気持ちのいい暮らしのつくりかた

植物に囲まれた気持ちのいい暮らし

自然豊かな田舎で育ったせいか、身近に植物がないと落ちつかない私。
思えば東京でひとり暮らしを始めた頃から、小さくても部屋には必ず植物を置いていました。
今回は私が長年の経験を経て体得した、観葉植物の育て方、楽しみ方をお伝えしたいと思います。

植物があるのとないのとでは、空気感が違う

右の2枚の写真を見比べても分かるように、植物の有無で部屋の雰囲気は随分と変わります。植物がある部屋から感じるイメージは、爽やか、リラックス、癒し、空気がキレイ、生き生きしている、などなど。やはり自然がそばにあると人は気分よく、落ち着くんでしょうね。実際に植物がある空間に身を置くと、イメージしたことを肌で実感できると思うのですが、いかがでしょう。
植物を育てることをプレッシャーに感じる人もいるかと思いますが、そんなに難しいことではありません。インテリア小物を置く感覚で気軽に取り入れてみましょう。コロナ禍に加え、これからの季節は日没も早くなり、さらに家にいる時間が長くなります。心地よく過ごすために、植物の力を借りてみませんか?

観葉植物を育てる時に、気をつけていること

切り花や枝ものを買ってきて飾るのも、もちろん素敵ですが、残念ながら生花はいつか枯れるもの。長く植物と暮らしたいならば、やはり観葉植物がベストです。育てやすいものからトライしてみましょう。
育てる上でのコツは、その植物の特徴をきちんと知ってから世話すること、水を与えすぎないこと、このふたつに尽きると思います。まずは植物の原産国と育ちやすい環境について、購入時にお店の人に確認したり調べたりして把握しましょう。そして、そのことを念頭に置いてどこに置くかを決め、水やりの調節を。例えば熱帯原産、ジャングルで育つような植物ならば、明るい室内に置き、湿り気を与えるなどして湿度が高い環境を作るようにする、といった具合です。どの観葉植物も水やりは春から秋にかけては土の表面が乾いたらたっぷりと、冬は少し間隔を空けて与えるのが基本です。

葉水をあげながら健康状態をチェック

私がこれまでに植物を枯らしてしまった原因のほとんどは、水の与えすぎでした。枯れないか心配で、手をかけすぎていたんです...。その反省から、日々のお世話は霧吹きで葉の表裏や木の幹にシュッシュッと湿り気を与える「葉水(はみず)」程度に留めています。葉水には植物の乾燥を防ぎ、葉の表面のホコリや汚れを取り除いて光合成を促す効果があります(サボテンや多肉植物は乾燥を好むので、葉水はNGです)。そして葉水をあげながら、土は乾いていないか、葉は元気な色をキープできているか、新芽が出てきているか、などなど植物の健康状態もチェック。土が乾いてきたら、水をたっぷりと。元気がなかったら、日光浴させる。私の普段やっているお世話はこれくらいです。
また、置き場所で気をつけているのは風通しです。風通しの悪い場所では湿った土がなかなか乾かず、根腐れや病害虫、カビの原因になることもありますのでご注意を。

インテリアに植物をうまく取り入れる方法

観葉植物は白や茶などのプラスチックの鉢で売られていることが多いですよね。これをそのまま飾ると、鉢がインテリアになじまず浮いてしまいがちです。その場合は空間の雰囲気に合う鉢に植え替えましょう。カゴなどを鉢カバーとして活用してもいいと思います。鉢を含めた植物全体を部屋のテイストに合わせることで、違和感なくインテリアに溶け込みます。
大型の植物は床に置くだけでアクセントになりますが、比較的背の低い植物は、テレビ台やスツール、テーブルや棚の上などに置くとバランスよく収まります。葉が垂れて伸びる植物は少し高めの場所に、あるいは吊り下げるとより美しく見えます。小さなものは雑貨などと組み合わせて飾ると、うまくまとまりますよ。
朝起きた時、パソコン作業を終えて顔を上げた時、ただいま〜と帰宅した時、植物を目にするとホッとするはず。思わず深呼吸したくなる植物との暮らし、気持ちいいですよ!

撮影・文/石野祐子(Forest inc.

フリーランスエディター・ライター。家事セラピストユニット「いえはな」主宰。海外ウエディング誌、女性情報誌、ファッション誌、インテリア誌などの編集を経てフリーに。料理やインテリア、育児、健康など、女性の暮らしにまつわるジャンルにて執筆。また、文筆家&生活哲学家・辰巳渚主宰の『家事塾』にて学び、1級家事セラピストの資格を取得。2016年より自宅教室「いえはな」を主宰し、すっきり暮らす片づけの考え方や、日々の家事をラクに気持ちよく回すための秘訣を伝えている。

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