気持ちのいい暮らしのつくりかた
これから急にお客様が! 家の中はいつもの状態...。さて、どうします?
どう考えても片づけや掃除が間に合わないー!という非常事態時に、無計画に動くのはやめましょう。
お客様が目にするのは家の中すべてではありません。これだけはやっておきたいお掃除ポイントを伝授します。
まずは窓を開けて換気し、玄関をキレイに
急な来客、焦りますよね...。いつも掃除が行き届いている状態の家ならいいのですが、たいていの場合、短時間で必死に片づけるハメになります。でも、時間がない時にすべての場所をキレイにするなんて、所詮無理なこと。トライしても収拾がつかなくなってしまいがちです。そんな時は空間が整って見え、ゲストに心地いい印象を与える場所に絞って、短時間で効率よく掃除することが大切です。では早速、ポイントと手順をお伝えしますね。
まずは換気からスタートです。玄関を入ってすぐに空気のよどみを感じると、いくら部屋がキレイでも台無しです。家じゅうの窓を開けて空気の入れ替えをしましょう。掃除が終わるまで、窓は開けたままでOKです。次は玄関。やはり第一印象は大切ですので、たたきに出ている靴や傘などを所定の位置に片づけ、泥などの汚れが落ちている場合は掃いておきましょう。
リビングはお客様目線でスッキリさせる
さて、いよいよ本丸のリビングです。お客様が長時間滞在するリビング、なるべく見た目にスッキリさせたいですね。テーブルや棚の上などにたくさん物を置いている場合は、ひとまず袋や箱を用意してまとめて入れ、別の部屋に一時避難させましょう。床のホコリなどは、モップやほうきを使ってササッと取り除きます。そしてお客様に座ってもらう場所を決め、座った位置から見える場所が整っているかをチェックします。棚にホコリはないか、カーテンは束ねてあるか、キッチン内の汚れは見えないかなどなど、お客様目線で家の中を見回して、気になる箇所があれば手早くキレイにしましょう。
もしも余裕があれば布を一枚用意して、リビングにある鏡や窓ガラス、テレビの画面など、反射するものを磨きましょう。これが意外と効果的! 清潔感が出るとともに、ピカピカ感が部屋を明るく澄んだ雰囲気にしてくれます。
最後にトイレと洗面所を掃除して、完了!
やはりトイレと洗面コーナーは掃除しておきましょう。洗面所は住み手の普段の暮らしが感じられる場所。清潔にしておくと好印象です。鏡に水しぶきの跡や汚れがあれば、先ほどリビングで使った布で拭き取ります。水道の蛇口も布で磨けばピカピカになり、気持ちのいいスペースに生まれ変わります。
トイレは便器内を掃除、便座もキレイに。棚や換気扇、ペーパーホルダーなどに付着したホコリも拭き取ります。床にホコリや髪の毛が落ちていないかもチェックし、スリッパを揃え、手拭きタオルがあれば交換しましょう。トイレ掃除にもリビング、洗面所の掃除で使った布を洗わず用い、使い切ってそのまま処分するとラクです。
最後に換気していた窓を閉めて完了です。15分を目安にこれらの掃除ができれば、まずは安心。焦ってドタバタしているうちに「ピンポ~ン」となってしまわないよう、覚えておきたいですね。
撮影・文/石野祐子(Forest inc.)
フリーランスエディター・ライター。家事セラピストユニット「いえはな」主宰。海外ウエディング誌、女性情報誌、ファッション誌、インテリア誌などの編集を経てフリーに。料理やインテリア、育児、健康など、女性の暮らしにまつわるジャンルにて執筆。また、文筆家&生活哲学家・辰巳渚主宰の『家事塾』にて学び、1級家事セラピストの資格を取得。2016年より自宅教室「いえはな」を主宰し、すっきり暮らす片づけの考え方や、日々の家事をラクに気持ちよく回すための秘訣を伝えている。