Brillia くらしのコラム

気持ちのいい暮らしのつくりかた

少しずつ秋らしくなってきましたね。肌寒くなってくると恋しくなるのが、あったかいスープです。
なかでもトロトロのポタージュスープは、ホッとできるやさしい味わいが大人にも子どもにも人気。
そこで今月のコラムは、残り野菜で作るポタージュレシピをご紹介します。

栄養たっぷりのポタージュで1日をスタート

料理に使って中途半端に残ってしまった玉ねぎ、にんじん、じゃがいもなど、みなさんはどうしていますか? 私はここ数年、寒い季節の朝は、残り野菜で温かいスープを作って飲んでいます。その日の冷蔵庫にある野菜をゴソゴソ探して作るので、少しも特別なスープではありません。味や色、濃さもその時々で変わりますし、慌ただしい朝に作るので材料も作り方もシンプルです。コツと言えば、焦らず丁寧に作ること、くらいでしょうか。ものの20分でできるのに、栄養もたっぷり。食欲がない朝でも、これならスーッと体に取り込めます。
用意する道具は、フタつきのお鍋。フタをして「蒸し炒め」にするので、お鍋は厚手のものがいいです。そしてミキサーを使って、なめらかな口当たりに仕上げます。今回冷蔵庫に残っていた野菜は、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん、セロリ。それぞれ写真くらいの分量を使って、早速作っていきますね。できあがりは4人分です。

お鍋で蒸し炒めにしてからミキサーにかける

①玉ねぎは薄切り、じゃがいもは1.5cm、にんじんは3mm厚さのいちょう切り、セロリは3mm厚さの小口切りにする。
②オリーブオイル大さじ1/2(私は同量のココナッツオイルを使用)を鍋に入れて弱火にかけ、玉ねぎを炒める。この時、フタをして七分どおり火が通るまで蒸し炒めにする。
③残りの野菜と、あればローリエを加え、同じくときどき混ぜながら七分どおり蒸し炒めにする。
④野菜が少しかぶるくらいの水を注ぎ入れて塩麹大さじ1/2(または塩大さじ2/3)を加え、フタをして柔らかくなるまで弱火で煮る。
⑤鍋を火からおろして軽く冷まし、ローリエを除く。無調整豆乳(または牛乳)200mlを注いだミキサーに鍋の野菜を汁ごと加える。この時、甘酒もお好みの量加えると、まろやかさが増す。
⑥ミキサーから鍋に戻して火にかけ、豆乳(または牛乳)を少し加えて濃度をお好みに調整し、塩コショウで味を調えてできあがり。

玉ねぎをベースに、野菜をひとつプラスして

作る時のポイントは、蒸し炒め。野菜のうま味をじっくり引き出し、栄養を損なわないためにも、弱火でフタをして蒸し炒めにすることが大事です。さらに、煮る時も強火でグラグラと煮てしまわずに、中火でフツフツと煮立ってきたら弱火に。常に野菜に対してやさしく、丁寧に接してあげましょう。
常備しておきたいのは、ベースとなる玉ねぎです。玉ねぎさえあれば、あとは+かぼちゃ、+じゃがいも、+さつまいもなど、残り野菜をひとつ加えれば作れます。野菜がない時はコーン缶も使えますよ。ポイントさえ押さえておけば、作り方はどれも同じ。野菜の組み合わせによって意外な美味しさを発見したり、美しい色合いにウットリしたり。朝からちょっぴり幸せも味わえます。野菜不足解消にもなり、冷蔵庫の整理にも役立つポタージュ作り、この秋から始めてみませんか?

撮影・文/石野祐子(Forest inc.

フリーランスエディター・ライター。家事セラピストユニット「いえはな」主宰。海外ウエディング誌、女性情報誌、ファッション誌、インテリア誌などの編集を経てフリーに。料理やインテリア、育児、健康など、女性の暮らしにまつわるジャンルにて執筆。また、文筆家&生活哲学家・辰巳渚主宰の『家事塾』にて学び、1級家事セラピストの資格を取得。2016年より自宅教室「いえはな」を主宰し、すっきり暮らす片づけの考え方や、日々の家事をラクに気持ちよく回すための秘訣を伝えている。

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